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2006年8月30日 (水)

危機に直面したときの組織の強さとは‥(その2)

前回の続きです。…

組織の強さというのは、危機に直面したときに明らかになると思います。調子のいいときは多少の問題点があっても、それらは表面化することなく、組織は前向きに回転していくものです。しかし、いったん危機に直面した時、組織の本当の強さが試されます。

組織としての強さとは、いったい何でしょうか?いろんな強さがあると思いますが、私が考えるところでは、「モラル(倫理)」と「モラール(士気)」だと考えます。

組織の利益とそれぞれの構成員の利益が相反する場合があります。危機に直面したとき、特にそうなります。その組織を正常化する為には自らの利益を制限してもしかたがない、そんな大所高所に立った判断と結束ができるか?‥この点が組織の強さといえるとおもいます。

具体的な例を、私の経験の中から紹介しましょう。

強そうに見えて構造的な弱さを内包しているという例として、総合商社があります。

総合商社という組織は、ちょっと普通の会社組織とは違うかもしれません。かなりバラバラです。部門・本部・部・課という組織単位ごとに独立採算制が引かれ、きっちり採算管理が行われております。一見、効率的な組織形態に見えます。利益を生み出している部門か、そうでないかは一目瞭然というわけです。

しかし、実はそう簡単でもないのです。直接的に利益を生み出さない管理部門(非営業部門)があります。総務、経理、法務、調査などの部門です。会社として絶対に必要な部門ですが、肥大化しすぎると採算を圧迫する運命にあるのです。また、これら部門のコストは、営業部門全体で負担するような仕組みになっておりますので、その非営業部門の経費の割振りの如何で、各営業部門の採算性が大きく左右されるのことになるのです。営業部門にはその割り振り経費が大きな関心事となるのです。

こんな風に書きますと非営業部門が悪いように思われますが、一概にそうとばかり言えません。営業部門もわがままなところがあります。

たとえば、次のようなことが起こります。営業部門がなにかの拍子に儲からなくなったら、当然採算性が悪化して予算が達成できなくなります。そうなると、部門長・本部長・部長あたりの出世の妨げになります。「なんで、俺が部門長やってるときに赤なんか出すんだよぉ~!!社長レースで遅れをとるじゃないかぁ!!」てなことになるのです。ではどうするか‥まず、突発的な原因による軽い段階では、不良在庫や不良債権を隠そうとします。次の段階として、恒常的に収益力が落ちてきている時は、経費を減らして採算アップを図ります。でも簡単に儲かるようにはなりません。ではどうするか…自分の営業部門の人員を減らします。直接的な経費ばかりではなく、非営業部門の経費も頭割りで付加されておりますので、商売はそのままで人数を減らすと、飛躍的に見た目の採算性は向上するのです。そのビジネスに関しては何も改善されていないのに、見た目の収益性だけがよくなるのです。

ひっとしたら、人を減らすのではなく、人材を投入して根本的なテコ入れをしなくてはいけないのかも知れないのですが、そんな中長期の戦略を練ることもなく短絡的に人減らしが行われる場合もあるのです。

では、減らされた人々はどこに行くのでしょう。他に人手のほしい営業部門があればいいですが、なければ非営業部門に押し付けます。結果、全社で負担する経費が増えていきます。悪循環です。社内で経費を押し付け合いしている状態ですね。

…というところで、時間となりました。続きは、また明日…。

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コメント

サラリーマンて、植木等の歌のような気楽な商売じゃなさそうですね。
熾烈な闘争に勝ち残るのも大変そう・・・
それが世のためや会社のためや公のためになっているかなんて関係ないところに大企業の問題点がありそう・・・
そして、またそうした闘争は自分達の首を絞めることになるなんてね。

小さい組織のほうが自分には性に合っていると再認識しました。
ま、大企業へ就職するのも無理ですが(笑)

投稿: そういちろう | 2006年8月31日 (木) 15時17分

そういちろう さん
有難うございます。

会社や組織には適切な大きさというものがあるでしょうね。
共通の夢を追える大きさ、お互いにエゴに陥らないように遠慮しあえる大きさ、等々…。

ヨーロッパの企業には適度な小ささの企業が、そこそこの大きさの仕事をこなしている”いい見本”はありますね。
ヨーロッパ人の老練な知恵でしょうか…。

投稿: モガトン | 2006年9月 1日 (金) 11時51分

最上様
ご無沙汰しております。昨年は、コーポレートディベロッパーセミナーにご参加いただきありがとうございました。
独立されていたことをIIABJのHPで知りました。
お元気でしょうか?
また、連絡させていただきます。

投稿: AIU保険会社 葛西 | 2009年5月22日 (金) 14時02分

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